税理士法人SKJ 岸会計事務所

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<「税理士新聞」より転載>

【 パラリンピックとオリンピックの関係は? 】

 南米で初めてのオリンピックとなったリオデジャネイロ大会が8月21日、17日間の日程を全て終えて閉幕した。9月7日からは、やはり南米初となるパラリンピックが同地でスタートし、12日間の日程で熱い戦いが繰り広げられている。

 マスコミでは、オリンピックパラリンピックを合わせて「五輪」などと略すことから、両大会はセット≠ナ認識されることが多いが、パラリンピックを主催するのは国際パラリンピック委員会(IPC)で、国際オリンピック委員会(IOC)とは全く別の組織だ。

 はじまりは第二次大戦終結から3年後の1948年。戦争で負傷した兵士たちのリハビリの一環として、同年に開催されたロンドンオリンピックに合わせて催されたリハビリのための競技大会だった。その後、障害者の社会参加の進展に伴い、障害者のスポーツ大会は盛んになり、1960年のローマオリンピックと同時に行われた第9回国際ストーク・マンデビル競技大会が第1回パラリンピックとされている。なお、第2回大会は4年後の東京大会と併せて東京で行われている。

 その後IPCが発足し、次第にIOCとの関係が深まり、2000年のシドニー五輪以降、オリンピックに続いて同地で開催されることとなった。

【 日本が誇る「水の女王」に注目! 】

 オリンピックが終わってもスポーツの祭典は終わらない。9月7日にはパラリンピックが始まり、引き続き世界最高峰のアスリート達の競演が繰り広げられることとなる。

 日本からも多くの選手が参加するなか、大きな注目を集めているのが女子水泳に出場する成田真由美選手だ。北京大会で一度引退したものの、昨年7年ぶりに現役復帰した。現在46歳だが、今年に入っても自身の持つ50メートル自由形の日本記録を更新するなど、なおレベルアップした姿を見せ続けている。

 スポーツ万能の少女だったが中学生のときに横断性脊髄(せきずい)炎を発症し、下半身麻痺となった。さらにその後、交通事故に巻き込まれて頚椎(けいつい)を損傷し、左手にも麻痺が残ることとなった。

 だが麻痺があってもスポーツは続けた。車いすバスケットボールや陸上、スキーなどを経て、23歳の時に出会った水泳で才能が開花。これまでアトランタ、シドニー、アテネ、北京の4大会に出場、15個の金メダルを含む計20個のメダルを獲得してきた偉業は、まさに「水の女王」だ。日本の誇るレジェンドが世界を相手にどのような泳ぎを見せるのか、ぜひ注目したい。

【 ダース・ベイダーになったフェンシング選手 】

 2008年の北京オリンピックで太田雄貴選手が銀メダルを獲得して以降、日本でもにわかに注目を集めるようになったフェンシングだが、爆発的に競技人口が増えたかという話は残念ながら聞かない。やはり中学や高校で剣道部が根付いていることに加え、特殊な専用の装備などが必要なこともハードルになっているようだ。

 リオ大会では、やはりエースの太田選手の活躍が注目されたが、そのライバルとなる諸外国の強豪選手の名前を挙げられる人は少ないだろう。

 ところが、多くの日本人が、その華麗な動きを目にしている英国人の元フェンシング選手がいる。ボブ・アンダーソン氏(1922−2012)は1952年のヘルシンキ五輪やその後の世界選手権にイギリス代表として出場。引退後は剣を使った殺陣の指導や殺陣師に転身した。そして1980年、映画『スターウォーズ帝国の逆襲』で、ダース・ベイダー役のデヴィッド・プラウズが殺陣を苦手にしていたことで代役として抜擢され、次作『ジェダイの復讐』まで、ダース・ベイダーとして剣を振るうことになった。

 このほか、『007ロシアより愛を込めて』『ロード・オブ・ザ・リングシリーズ』などでもスタントや剣術指導をしている。

【 国家間の競争を禁じた五輪憲章 】

 リオ五輪が開幕した。開会式が近づくにつれてテレビでは早々にメダルの星取表を用意して、日本人選手の金メダル数を予測する番組が流されてきた。しかし、そもそもオリンピックは、「国別対抗戦にしてはならない」ことが存在の大前提となっていることをテレビのキャスターたちは知っているのだろうか。

 オリンピック憲章では、「オリンピック競技大会は、個人種目または団体種目での選手間の競争であり、国家間の競争ではない」(6条)とし、さらに「IOC(国際オリンピック委員会)とOCOG(オリンピック組織委員会)は国ごとの世界ランキングを作成してはならない」(57条)と明記している。ナショナリズムの台頭を徹底して牽制、排除すべきことを高らかに謳っているのである。

 オリンピックは、単なる国境を越えた大会ではなく、各人が国家を超えた平和の祭典だ。争いが絶えることのない世界で、「人類の尊厳の保持に重きを置く平和な社会を奨励することを目指す」(第2条)というオリンピズムの根本原則のもとに開催される人類の壮大な挑戦なのである。選手たちの戦いがナショナリズムを生み、新たな争いの火種を生むようなことがあっては本末転倒だ。

【 選手の活躍を支えるサポートセンター 】

 いよいよリオ五輪が開幕する。慣れない異国の地で選手に最大限の実力を発揮してもらえるよう、日本政府は現地に「ハイパフォーマンスセンター」という日本選手専用の支援施設を設置する。

 同施設はリオの選手村から車で30分ほどの距離にあり、トレーニングジム、疲労回復を助ける炭酸泉のお風呂、温水プール、日本食専門の食堂などが備えられている。選手村の浴室にはシャワーしかないため、広々としたお風呂は選手をリラックスさせてくれるだろう。その他、対戦相手を分析できる作業室も完備されている。さらに選手村から徒歩圏内にも食事サポート専門の施設を設置。米飯や納豆、ふりかけなどを提供するという。

 同センターが初めて設置されたのは2012年ロンドン大会からで、その時は「マルチサポートハウス」という名称だった。この大会では過去最高のメダル数を獲得したことから施設の効果が認められ、続く14年ソチ五輪では設備を強化。3度目となる今回のリオでは過去最高の8億1千万円の予算が投じられ、スペースはロンドン時の4倍となっている。万全のサポートを得た選手らの活躍に期待したい。

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